月曜日の「朝会」を「夕会」に変えたら全部うまくいった話

佐藤 立樹

代表取締役 佐藤 立樹

はじめまして、もしかしたら二度目まして、そしてこれからもどうぞよろしく、小さいチームで大きな仕事をする最高の会社を作りたいと毎日唱えているConeの佐藤(@rk310117)です。

今日は「小さなチームで実践してみて良かったことを共有」の『朝会』編です。

どの会社も月曜日の朝に「朝会」という名の「今週もがんばろう!ミーティング」をやっているのではないでしょうか。

その月曜日のミーティングを朝から夕方に変えたら、めちゃくちゃ良かったので今回はその共有をしようかなと思います。ちなみに、「朝会→夕会」にしたら、3ヶ月で商談数が1.5倍になって、チームの動き方が完全に変わりました。くらいには良かったです。

じゃあ早速。

目次

なぜ、朝から夕方にミーティングの時間をずらしたのか

朝のミーティングって、どうしても先週の振り返りで終わっちゃいませんか?

朝9時出社で10時ミーティングだと、1時間しかない。その間に先週の振り返りと今週のタスク洗い出しをやろうとすると、結局「今週もがんばろう!」で終わる報告会になってしまう

でも質の高いアクションを決めるには、ちゃんとした型があるんです。ダブルダイヤモンドモデルと呼ばれるやつで、以下のステップを踏むのが良いとされています。

  1. 探索:問題や課題の理解を深めるために、幅広い視点から情報を収集
  2. 定義:解決すべき重要な課題を絞り込む
  3. 展開:解決策のリストを作り、できるだけ多くの選択肢を検討
  4. 提供:最も適切な解決策を選んで、検証

そしてそれを複数人のミーティングに当てはめると、「一人で考える→共有→また一人で考える→みんなで議論」という流れ。これが正しい問題を見つけて、良い解決策を生み出す方法として最も効果的なんです。

だから月曜日の1日を丸々使ってでも、問いを磨いて解決策を尖らせる時間にしたほうがいい。そう思って変更した、というわけです。

時間を変更したらなにが起きたのか

具体的になにがどう変わったのか。をまとめてみました。

■「朝会」時代

  • 週末にまとめた結果を発表
  • 「今週もがんばります!」で終了

■「夕会」変更後

  • 朝〜夕方:各チームで施策を考える時間
  • 夕方:全体でディスカッション&改善
  • 火曜〜金曜:決めたことを一気に実行

朝から夕方まで、セールスはセールスの課題を、マーケはマーケの課題を、それぞれじっくり考える時間ができました。

夕方のミーティングでは、先週の取り組みから見えた課題と、目標達成のためにどの変数をどう動かすか、そのために必要な情報や連携について話し合います。僕がその解決策や問いの見つけ方をフィードバックして、全員で今週のタスクを決める。

そして火曜から4日間で、決めたことを一気に実行していく。

この1週間(4日)という短いスパンで数字を改善していくやり方を、僕たちは「スプリントMTG」と呼んでいます。アジャイル開発の短距離走のイメージです。1ヶ月で改善1回より、1ヶ月で改善4回のほうが目標達成に近づきますからね。

それに伴って議事録にも大きな変化がありました。

■「朝会」時代

  • KPI達成度発表
  • 先週の「案件」振り返り
  • 今週のタスク

■「夕会」変更後

  • KPI達成度発表
  • 先週の「アクション」振り返り
  • 現状把握からの仮説ディスカッション
  • 今週のアクション検討&ディスカッション
  • 今週のアクション決定

完全に報告会から作戦会議になりました。

で、まぁ結果が変わらないと意味ないよね、ということで「結果発表ォォォオ〜〜〜〜〜〜」

リード数は変わらないものの、商談数は1.5倍に跳ね上がりました。

でも数字以上に印象的なのは、メンバーの会話と解決策の粒度が変わったことです。

例えばセールスの場合、最初は「商談数が足りない」→「とりあえずフォーム営業してみる」という感じでした。

でも最近は、「商談数が足りない」→「未商談リードから商談を取るには?」→「彼らはなぜ商談を入れてくれないのか?」→「インタビューして聞いてみよう」→「導入のイメージが湧かないから離脱するのでは?」→「導入企業とのMTG動画をクライアントに許可取って送付しよう」

という風に、行動の手前の「思考と試行」の回数が圧倒的に増えています

とはいえ、やっぱりマネージャー次第なところが大きい気もする

夕方にミーティング時間を変えるだけで全部がうまくいくよ!とは言えない理由も一緒に添えておきます。答えとしては、適切にフィードバックができるマネージャーがいないとスプリントMTGは機能しないということ。

よく「いいマネージャーはみんなにやらせる」「答えを示さない」って言われますが、正直そんなことないと思います。

マネージャーが答えのイメージを掴んでいないと、メンバーが間違った方向に努力していることに気づけないんですよ。極端な例ですが、「商談数を増やそう!」ってなったときに、BtoB企業なのに戸建てに訪問営業しちゃう、みたいなことが起きる。

それを防いで正しい方向に向かってもらうには、マネージャー自身の経験・知識・スキルが問われます。だからマネージャーも前線に立って「自分で成果を出す仕事」をしておく必要がある。監督じゃなくて、キャプテンのイメージですね。

もうひとつの障壁があります。

この仕組みを成功させるには、メンバーとの信頼関係が一番大切、ということ。

マネージャーからのフィードバックは必要だけど、「なんやねんあいつ、いっつも上からもの言いやがって」と思われていたら終わりです。

全員が同じ目標に向かって短いスパンでアクションを改善していくには、マネージャーは正直にフィードバックする、一方は素直に受け入れる、といった信頼関係がないと成立しない

もしかすると、時間帯を変えることよりも、職場の雰囲気や心理的安全性のほうが重要なのかもしれませんね(笑)。なんか偉そうに書いたのにすみません。。

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ということで、今日は「小さなチームで実践してみてよかったこと」を紹介してみましたが、いかがだったでしょうか。面白いなと思ってくれたらうれしいな。ぜひ、株式会社Coneのファンになってください。今からなら第一号を名乗れます。

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