BtoB比較サイトは「リード数」ではなく「集客チャネル」を確認しよう

当メディアを運営する株式会社Coneは、BPOサービスに特化した比較サイト「b-pos」を運営しており、以下のような課題解決のためにお問い合わせをもらうことがたくさんあります。
- 比較サイトで10~20件リードを取れてるのに、商談化するのは1件くらい
- CPAは悪くないはずなのに、なぜか売上につながらない
これらが発生してしまう理由は、比較サイト選定時に「獲得リード数」を見すぎてしまって、肝心な部分を見落としているからなんです。
少しでの多くのマーケターの方が比較サイト活用で失敗しないよう、本記事では「なぜリードが取れても売上が上がらないか」「選定時はなにを重視するべきか」を、失敗経験のある企業と話をしてきた経験から解説していきます。
6〜7割の企業が陥る「リード数の罠」
多くの企業がリード獲得をゴールに比較サイトを活用もしくは検討していると思います。
この理由は明確で、近年ではThe Model型の分業体制を取り入れる企業が多く、「マーケターのミッション = 獲得リード数の最大化」になってしまっているからです。これによって、ほとんどのマーケターは「リードの質」ではなく「リードの量」を重視してしまっています。
上司が事業単位・会社単位での売上アップではなく、マーケティング部としてのミッションを重視している場合は悲惨で、いくら質の高いリードを獲得できようが「リード数少なくない?未達だよね」とか「CPA高くない?このチャネル切ったほうがいいんじゃない?」と詰められてしまう事態に陥ります。
本来、マーケティングは売上を高めるための1つのプロセスでしかなく、「リードの量」よりも「リードの質」いわゆる商談・案件への繋がりやすさを重視するべきなんです。
比較サイトを活用・検討しているマーケターの多くは、チームや自分のミッションの捉え違いによって「リード数の罠」に囚われてしまっています。(b-posの営業でいろんな企業と話をしますが、この罠に囚われている企業の割合は6~7割。あくまでも肌感ですが。)
リードの「質」を左右する集客チャネルの違い
BtoBの比較サイトで有名なサービスとしては、「BOXIL」や「アスピック」「LISKUL」などがありますが、特定の領域に詳しい人間じゃないと知らないような比較サイトも数多く存在します。かくいうぼくら、b-posもそうかもしれませんが、、
同じBtoB比較サイトでも、”集客チャネル”は実は異なっているんです。大きくわけて以下の2つの集客チャネルに分けられます。
「広告・メルマガ集客」中心の比較サイト
- プッシュ型のアプローチで集客
- 潜在層も含むため数は多い
- 商談化率は低い傾向
「SEO集客」中心の比較サイト
- 課題を認識して自発的に検索
- 比較検討の意思が強い
- 商談化率が高い傾向
「広告・メルマガ集客」中心の比較サイトの場合、プッシュ型のアプローチになるためリーチできる層は潜在層にも及び、多くのリードを獲得できる傾向にあります。ただ、潜在層のリードが増えたとしても、「導入意欲」が低い状態になるので、リードの質(商談や案件への繋がりやすさ)はどうしても下がってしまいます。
一方、「SEO集客」中心の比較サイトは、自身で課題を認識している準潜在層・顕在層へのアプローチになるため、リーチ量・獲得リード数ともに少なくなりますが、「導入意欲」は高い状態になるため、商談や案件へ繋がりやすい、質の高いリードを獲得できる傾向にあります。
あくまでも”傾向”ですが、「リード発生1件あたり1万円」のような料金体系を採用している成果報酬型の比較サイトは、収益拡大のためにはリード数拡大に力を割く必要があるため、「広告・メルマガ集客」で集客をしがちです。
数字で見る「リード数vs質」の真実
仕組みはわかったけど、どちらがいいかあまりイメージがわかない、という方は以下の数字を参考にしてください。
リードの「数」重視の比較サイト(広告・メルマガ集客)
- 月額10万円(1件1万円の成果報酬)
- 獲得リード数:10件
- 商談化率20%の場合 → 商談数2件
- 受注率30%の場合 → 受注0件 ※受注率50%でなければ案件化できない
リードの「質」重視の比較サイト(SEO集客)
- 月額5万円(5万円の月額固定)
- 獲得リード数:4件
- 商談化率50% → 商談数2件
- 受注率50% → 受注1件
CPA(リード獲得単価)でみるとリードの量を重視している比較サイトの方が効果が良いように見えますが、商談単価でみると確実にリードの質を重視している比較サイトの方が効果がよくなります。
リードの質が高いと必然的に受注率も上がるため、受注まで生み出すことができるのもおわかりいただけると思います。
比較サイトとの商談で確認するべきこと
ここまでで比較サイトは「リードの量」を重視するのではなく、事業・会社単位での成長を実現するために「リードの質」を見極めようという話はご理解いただけたと思います。
では、比較サイト選定時にどうやって「リードの質」を見に抜けば良いのか?というと、「集客チャネル」と「課金体系」の2つから見抜くことができます。
①集客チャネルを必ず確認する
比較サイトとの商談では、メディアの集客チャネルを確認するためにこの質問をしてみてください。
- 「リード数を最大化するために行っている施策は何ですか?」
「広告も使ってますか?」のような質問だと、営業担当は相手にとってポジティブなイメージを与えられる良い感じの回答しかしません。でもこの質問なら、彼らのメイン価値である「リード獲得」施策をすべて話してくれるはずです。
Meta広告、リスティング広告、メルマガ配信など、SEO以外の施策が多いほど要注意です。
②課金体系から見抜く
しっかりと集客チャネルを把握したうえでの参考にしてほしいですが、料金体系からも重視しているポイントを見抜くこともできます。
- 成果報酬型 → リード数拡大が命題となるため、リードの量を重視している傾向
- 月額固定型 → リード数を無理に増やす必要がないため、リードの質を重視している傾向
あくまでも傾向なので、参考までに。
さいごに
ここまで、比較サイトは「リードの量」ではなく「リードの質」を重視するために、各メディアの集客チャネルも確認しましょうという話をしてきました。
ただ、社内にインサイドセールス体制・ナーチャリング体制が整っている、顕在層の母数を増やすために潜在層にもリーチしていきたい、と考えている企業は別だと思っています。リードの量を追いかけても効果を感じることができる企業も存在する、ということはご理解いただきたい点です。
とはいえ、そこまでマーケティング体制がしっかりと整っている企業は多くなく、ほとんどの企業は戦略的判断として、ではなく罠に囚われて「リードの量」を追いかけているのも事実です。
- 「比較サイトってリードの質悪いよね!」
- 「活用してもあんまり効果ないよ!」
という声が世の中から少しでも減ればうれしいな、と思っているので、比較サイト活用やマーケティングに役立つ情報は今後も発信していきます!
代行・外注サービスを展開されている方はぜひb-posの話も聞いてみてください!