SEO記事作成で「オリジナリティ」を出す5つの方法

佐藤 立樹

代表取締役 佐藤 立樹

リード獲得のためにオウンドメディアを始める企業も少なくないと思います。ただ、記事を更新していると、競合企業の記事クオリティやメディアパワーに圧倒されて「うちなんかが上位とれるのかな」と先が見えなくなってきてしまうことも。

そこでよく耳にするのが「オリジナリティが必要」ということ。

でも、オリジナリティってどうやって出すの??と。

そこで、本記事ではCone(弊社)内で蓄積した上位をとるための「オリジナリティを出す方法」をまとめました。

Cone(弊社)は知名度も社内リソースも限られているなかで上位表示を獲得できている記事が多数あります。メディアの力(認知度や信頼度)が無くとも上位が取れることの証明でもありますので、オウンドメディアの記事作成で困っている担当の方のヒントになればと思って書いていきます。

(Coneは、資料作成メディア「シースラ」で年間200万アクセス・記事作成代行サービス「c-blog」の運営・BPOサービス比較サイト「b-pos」の運営を行っています)

目次

SEO上位表示を取るために大事な「考え方」

次の章で、上位表示されるための「オリジナリティ」を出す方法を紹介しますが、その前にオリジナリティを出す前の「大事な考え方」について解説します。

  1. 「差分」をつくる
  2. 指単位の行動レベルまで落とす
  3. Web上に落ちていない情報を書く

1. 「差分」をつくる

SEO記事を作成する際にもっとも重要になる考え方が「差分」です。記事を読む前と読んだ後で、なにができるようになったのか。

たとえば「卵焼き 作り方」で検索した人に対して、卵焼きの手順が説明されている記事があるとします。卵焼きが作れないから検索しているわけなので、絶対につくらないといけない「差」は【卵焼きが作れなかった↔卵焼きが作れるようになった】です。

この「差分」がない記事(ここで言う「卵焼きがつくれるようにならない」記事)は、「読むだけ時間の無駄」なコンテンツとなり、価値がありません。

ただ「卵焼きが作れるようになる記事」はGoogleの検索結果に溢れかえっています。だからその平凡な記事より良いコンテンツをつくらないと上位表示されることはありません。その「良い」コンテンツはそのコンテンツに触れた前と後での「差分」が大きいものです。

卵焼きで「より差が大きい」コンテンツとはなにか?と考えてみます。

  • 動画で卵焼きの作り方を説明 → 文字だけの記事より「再現性高く」つくれる
  • 余った卵で〇〇がつくれる → 卵焼き「+〇〇」がつくれるようになる

とか、より良いコンテンツは、読む前と読んだ後で「差」が大きくなります。

オウンドメディアを運営する際も、競合と似たような記事ばかりを出してもユーザーは楽しくありません。だからこの「差」をどれだけ大きくできるかを意識して記事を書いていくといいんじゃないかなと思います。

そして、この「差」を弊社サービスで埋めてくださいね!がコンテンツマーケティングになります。(例:卵焼き毎日作るのめんどくさいよね→弁当配達サービス)

2. 指単位での行動レベルまで落とす

「読めば〇〇ができるようになる」がコンテンツの存在意義(=読む前と読んだ後の差分が記事の価値)と解説しましたが、具体的にどういうコンテンツが価値があるのか。Cone(弊社)のひとつの解が『指単位で行動できるようになっているコンテンツ』です。

例えば「営業リストを作成するには」のようなテーマのコンテンツがあったとして、

Webで検索しましょう

だけでは、読み手は「なにを」「どのように」検索すればいいのかがわかりません。

じゃあこれだとどうでしょうか。

Googleで、対象顧客の業界を検索して、出てきた企業をExcelにリストアップしましょう

少しわかりやすくなったかも。

さらに、

Googleで「コンサルティング 企業」等、ターゲット顧客の業界を検索し、以下の内容をホームページから抜粋して、Excelにまとめましょう。

・業界
・従業員数
・ホームページURL
・電話番号

これでだいぶイメージができたかもしれません。

さらに、「検索画面のスクリーンショット」や「リストアップ→入力後のExcelのスクリーンショット」があれば、読み手は今すぐに真似して始められます。

この今すぐ真似してキーボードを叩けるレベルで取り掛かることができるようになっている記事を『指単位で行動できるようになっているコンテンツ』と読んでいます。

“営業リストの作り方をなんとなくわかった“
ではなく、
“営業リストの作り方はこの記事を読みながら進めると100社はリストアップできる”

ようなコンテンツがより良いコンテンツになります。

3. Web上に落ちていない情報を書く

ようやくオリジナリティについて言及していきます。後ほど具体的な方法については解説していきますが、オリジナリティを出す唯一の方法が「Web上に落ちていない情報を書く」ことです。

よく記事コンテンツはオリジナリティが必要ということを耳にしますが、読み手はオリジナリティを求めているわけではなく、「〇〇ができるようになる記事」を求めています。

読み手が「〇〇できるようになるため」に、他の記事では満たせていない部分をオリジナリティで補完できれば、その記事はより良いコンテンツになるというイメージです。

つまり、現状Web上で検索しても出てこない情報(データ・経験・ノウハウ)を自社から発信することができればそれがオリジナリティになります。

先程の営業リストの例でも、

「営業リストの項目」という観点で、自社で営業活動をする上で、”工数と効果のバランスがよい最低限の営業リスト項目”があるとすれば、それがオリジナリティになります。

むやみに「オリジナリティをどうやってつくろうか」と考えるのではなく『読み手は「指」単位で行動できるような記事になっているか』を考えて、そのために必要なコンテンツや説明を自社のデータやノウハウを使ってわかりやすく説明できないかと考えるべきです。

SEO上位表示を取る「オリジナリティを出す5つの方法」

ここからは、真似してできる具体的な方法を5つ紹介していきます。

  1. 自社アンケート結果
  2. キャプチャ / 図解作成
  3. テンプレート
  4. レシピ(ステップ・チェックリスト)
  5. 独自の切り分け方

1. 自社アンケート結果

1つ目は、自社が実施したアンケート回答結果から見える傾向を記事に入れ込むことです。例えば「営業資料 作り方」の記事では『アンケートを実施した結果「営業資料作成平均〇〇時間の無駄」ということがわかった』といった具合です。

(以下は、オウンドメディアの運営状況のアンケート調査のイメージです)

引用:ferret

アンケート結果から見える傾向は、記事の主張の後押しになるため、読者に納得感を与えることができます。

加えて、そのアンケート結果が他の記事で引用されれば、自社メディアへの流入数増加や認知度拡大に貢献してくれる可能性があります。

アンケートを回収する方法として、

  • 顧客にメルマガで回答を依頼する
  • アンケートサービスを活用して回答を回収する

Fastaskのようなアンケート調査サービスを活用すれば、登録ユーザーがアンケートに回答してくれて「Webに落ちていない最新のアンケート結果」を得ることができます。ただ、登録ユーザーはアンケートに回答するために登録しているため、信頼性の高い回答かどうかは微妙なラインです。

そのため、自社に回答してくれそうな顧客が多い場合は、メルマガを利用することをおすすめします。

参考記事調査・アンケート内容
伝わる提案資料の作り方【構成編】スライド例付き調査レポート『営業パーソンが最も時間をかけている業務第一位は”資料作成”!』
MAツールの導入費用っていくらかかるの?MAツールを導入している企業がどのくらいコストをかけているのか

2. キャプチャ / 図解作成

5つのオリジナリティの中でもっとも取り組みやすいのがこの「キャプチャ / 図解」です。つまり、画像を自社で作成して記事に挿入するということですが、

作成する画像でおすすめしているのが以下の2つ。

  • 理解・説明が難しい部分を図解
  • 操作方法画面のスクリーンショット+説明画像

まずひとつめは、説明や理解が難しい部分をパワーポイントやイラストレーターなどで図解するというもの。別の記事で作成されている図解や、画面のスクリーンショットではなく、あくまでも自社で作成した図解である必要があります。こちらも、アンケートと同様「一枚でわかりやすい図解」であれば、他の記事で引用される可能性があるのに加えて、Googleの検索欄の「画像」検索でひっかかる場合も。

引用:b-pos

次に、わかりやすく図解する、とは別で「操作画面のキャプチャ」も効果的です。例えば「Googleリスティング広告の出稿方法」という記事では、文字だけで解説するのではなく、リスティング広告を出稿するまでの手順を、実際のGoogleの設定画面のスクリーンショットにパワーポイント等で「ここをクリック」などのテキストを挿入してわかりやすいキャプチャを作成したりします。

引用:databeat
参考記事画像内容
ファクタリングサービス14選比較!特徴別に分類して紹介ファクタリングの2社間・3社間の違い
リスティング広告運用完全ガイド!種類や費用、効果、運用のコツをまとめて解説リスティング広告出稿までの手順

3. テンプレート

テンプレートがあるととりあえずダウンロードしたくなるのが人間というもの。言い過ぎかもしれませんが、なんとなく感覚的に理解できるのではないでしょうか。理屈は最初の「考え方」の部分で説明した「読めば〇〇ができるようになるのがコンテンツの存在意義」で説明できます。

例えば「営業資料 作成」のKWの記事内で、営業資料の作り方と説明しているだけの記事と、営業資料の作り方とともに説明した資料のテンプレートがダウンロードできる記事の2つがあるとすれば、テンプレート有の記事のほうがより「営業資料を真似して完成させることができる」記事になっているはずです。

引用:シースラ

テンプレートはコンテンツの「差分」をより大きくするための武器であり、自社で作成することになるのでオリジナリティが高い要素のひとつとなっています。

テンプレートを作成する際は

  • エクセル・ワード・パワーポイントなどダウンロードできる形で
  • 使い方をテキストで解説する

ようにして記事に掲載しましょう。

参考記事テンプレート
営業資料の作り方と必須4ページ。構成やデザインも解説(テンプレート付)記事内で解説する営業資料のテンプレート(PowerPoint)
【WordでDL可】採用通知書・内定通知書テンプレート|違いも解説採用通知書・内定通知書のテンプレート(Word)

4. レシピ(ステップ・チェックリスト)

クラシルのようなレシピ動画が流行っているように、人は「レシピ」を好みます。これもテンプレート同様「真似すればできるようになる」からです。

レシピは、まず〇〇できるようになるまでの「ステップ」と、継続的に〇〇できるようになるため「チェックリスト」があります。

たとえば、

  • CVRが高くなるホワイトペーパー制作の3ステップ
  • 営業代行を活用し始めてから1ヶ月に1度は見直したい20のチェックリスト

などがそれに当たります。

ステップを解説する際は、競合記事に掲載されているような内容ではなく、自社のノウハウを詰め込みます。逆に、自社にノウハウがない場合は、そのテーマの記事は執筆することができない、と捉えたほうがいいかもしれません。

また、チェックリストは少量だけではあまり意味がなく、20個程度のチェックリストを含む記事が上位表示されています。「ブックマーク / 保存したい」と思える量と内容が重要なポイントです。

以下参考記事は、営業の育成「ステップ」の解説と、スキル「チェックシート」をあわせて提供しています。

引用:SAIRU
引用:SAIRU
参考記事ステップ・チェックリスト内容
営業に必要なスキル大全【チェックシート付き】営業の育成「ステップ」の解説と、スキル「チェックシート」
オウンドメディア運用のポイントを解説。運用の流れ7STEPと14のチェックリスト付オウンドメディアを運用する「ステップ」とステップごとに確認するべき「チェックリスト」

5. 独自の切り分け方

これまで紹介してきた「アンケート」「図解」「テンプレート」「レシピ」は、自社特有のノウハウや社内リソースが必要なオリジナリティでしたが、この「独自の切り分け方」に関しては、比較的だれでもすぐに実践できるものになります。

掲載している情報はどの記事と同じでも、切り分け方に独自性を持たせるというもの。例えば「営業代行会社〇〇選」のような記事は、だいたいどの記事も営業代行会社をひとつずつ紹介するような記事内容です。そこで、自社記事ではただ単に紹介するのではなく「大手企業向き」「中小企業向き」など、自分なりの切り分け方をして紹介していきます。

そうすることで、読み手は他の記事よりも素早く欲しい情報までたどり着くことができます。

引用:b-pos

この独自の切り分け方は適当に分類すれば良いというわけではなく(納得性や専門性がないただの主観になってしまうため)、以下のような手順で進めます。

  • 集める(営業代行会社のサービスページを50社以上見る)
  • 調べる(導入事例などを端から端まで見尽くす)
  • 切り分ける(見た情報から傾向を捉えてパターン分けする)

他のオリジナリティを出す方法よりも、圧倒的に時間がかかります。ノウハウやリソースが必要ない分、その分野の専門家になることでオリジナリティを出せる、と言い換えられるかもしれません。

参考記事切り分け方
営業代行会社おすすめ17選比較。目的別4タイプの選び方営業代行会社を独自に4つのタイプに切り分け
営業代行の活用に向いている商材とは?売れる商材ランキングと選び方まで紹介代表的な営業代行会社 5社の「導入事例」ページから、66の商材の種類を表にしてランキング化

まとめ

記事を作成する際の「5つのオリジナリティ」について解説しました。

  1. 自社アンケート結果
  2. キャプチャ / 図解作成
  3. テンプレート
  4. レシピ(ステップ・チェックリスト)
  5. 独自の切り分け方

これは、Cone(弊社)が自社メディア運営と記事作成代行サービス「c-blog」を運営する中で体系化した方法です。

記事作成代行サービス「c-blog」では、最初にクライアントの事業を理解し、各種データを共有してもらったうえで、本記事で紹介したようなポイントを抑えてオリジナリティの高い記事作成を代行しています。

単純な記事量産ではなく、深い認知拡大やCVを創出するための記事作成をお望みの方は、ぜひc-blogをご検討ください。